部活動支援

インタビュー|バドミントン部コーチ・関本祥子さん

株式会社Sports & Worksが取り組んでいる部活動支援事業。
同事業で指導をしているコーチに、実際の「現場の声」をお聞きしました。

語り手
杉並区立小中一貫教育校 高円寺学園
バドミントン部コーチ
関本祥子さん

――顧問業務は、実技指導以外の業務も多岐にわたりますが、苦労した点はありますか?

関本:バドミントン部は現在33人在籍しており、嬉しいことに大人数の部活になりました。

その33人の入部してくれた生徒達の動機は様々。試合に出て勝ちたい、強くなりたい、バドミントンという競技に触れてみたい、仲の良い友達と一緒にやりたい、部活動の中で新しい友達を作りたい、体力を付けたいなど目的が違います。

目的がそれぞれ違うため、生徒同士で練習に取り組む熱量も違ってきます。練習中に自然と集まるグループが、熱量が合う合わない人同士に別れてしまい、うまくまとまらず、みんな一緒の練習メニューがなかなかできない状況でした。

その状況をどうやって一つにまとめるか色々と考えたのですが、いまひとつ解決ができず……。そのため先生、生徒達の力も借りて、度々ミーティングを行い検討してきました。ミーティングを行ってきた結果、生徒同士が意見を出し始め、お互いの気持ちを確認し合う事もできるようになりました。

最終的に部長が「やる時はちゃんと気持ちを一つにしてやっていこう!」と、声を発し始め、一致団結して練習に取り組む体制ができてきました。

また、新たにルール作りなども決めて意識合わせもしました。

ルールは基本的な事で、時間を守る、挨拶をする、返事をする、休む時は必ず誰かに伝えて休む、練習中は床にお尻を付けて休まない、声を出して元気よく行う、練習に来たら一生懸命やる、できないのであれば中途半端にやらず帰宅して休む、などです。

基本的な事も見直す事で、部全体が一気にまとまる傾向になりました。

今では何かあれば部長や、副部長、他の生徒達が意見を積極的に言ってくれるようになり、主体的な生徒が増えてきたので嬉しいです。

sekimonot01
バドミントン部コーチ・関本祥子さん

――コーチの顧問業務の学習に関して外部のフォロー体制は必要でしょうか

関本:何か問題が出た際にはすぐに顧問の先生、副学園長(管理職)、スポーツ&ワークスの担当者がフォローをしてくださるので助かっています。

また、顧問業務に関する研修があり、受講する事で技術指導以外の業務も学習、実施ができております。

――生徒様の満足度を上げるために実践している事があれば教えてください。

関本:より楽しく充実した部活動になるように、日々ミーティングを行い、検討、改善、実行を実践しています。

また、生徒達が何か意見があれば遠慮なく意見を言える環境を作っています。

――現状、高円寺学園では運動5部活の部活動支援を行っていますが、他部活の部活動支援員(コーチ)とのコミュニケーションはいかがでしょうか?

関本:何か確認事が出てきた際にはグループLINEですぐに確認をとったり、校舎内で会った際に確認ができていたりするので、コミュニケーションは十分に取れています。毎週木曜日の練習後には5部活のコーチ、スポーツ&ワークスの担当者が集まってミーティングを行っているので、常に情報の共有はできています。

――実際の指導現場から生まれた、新しく取り入れた活動等(練習方法・その他)がありましたら教えてください。

1. 当日の練習メニューがみんなにすぐ伝わるように部長が練習前にホワイトボードに記入するようにしました。

2. 練習のメニュー決めに困らないように、一目で分かるメニューリストのプレートを作りました。(例:トレーニング編、フットワーク編、素振り編、ノック編))

3. 7年生(中学1年生)の役割であるタイマー係の順番プレート表を作りました 。

4. 生徒全員にお手製の磁石ネームプレートを作ってもらい、基礎打ちの時の相手ペアや、トレーニングのグループ分けを決める時に活用するようにしました。

5. 試合が無い期間や、参加人数が少ない時などは、同じ体育館を使用しているバスケ部と合同練習を行ったり、他部活との交流も時々行ったりなど、今までは無かった取り組みも行っております。

――屋外の部活動(サッカー・野球・ソフトテニス)もありますが、雨天時など使用ができない時はどのように活動場所をシェアしていますか?

関本:体育館を半面でのシェア、ステージのスペースを使用してもらっています。人数によっては屋外の部活動と一緒に練習を行ったりもしています。

スポーツ&ワークスの担当者も雨天時を想定して、練習場所のシェア案を事前に計画しているので安心です。

――保護者との連絡も頻繁に行っていますが、保護者の反応はいかがでしょうか。

関本:電話での連絡が多いのですが、電話口でも保護者はまるで、直接顔を見ながら話をしているかのように親身になって話を聞いてくださるので助かっています。こちらからの確認のお願いにもすぐ対応してくださり有難いです。

――最後に、部活動支援についての展望について聞かせてください。

関本:部活動が地域移行の活動に切り替わっても、保護者の方から安心して任せて貰えるような部活動支援員になれるように、今の役割をしっかり取り組んでいきます。

また、生徒達がずっと思い出に残るような中学校3年間となるよう、より充実した楽しい部活動を目指して取り組んでいきます。

sekimoto02